盲導犬
盲導犬の役割│盲導犬の一生│目が不自由ということは?│
盲導犬の役割
盲導犬は、目の不自由な人が安全に、快適に歩くお手伝いをする犬です。盲導犬の仕事の基本は、道路の端に沿って一定の速度でまっすぐ歩くということです。そして、交差点や段差で止まったり、障害物をよけて歩きます。目の不自由な人は、目的地までの道順を頭に描きながら、ハーネスから伝わってくる盲導犬の動きや周りの音や足元の変化などを基に周囲の状況を判断します。そして盲導犬に指示を出して歩くのです。信号の判断も車や人の流れを基に目の不自由な人が行います。このように目の不自由な人と盲導犬の歩行は、人と犬との共同作業なのです。
次は目の不自由な人と盲導犬の歩行の様子を少しだけ紹介します。
歩行中は、盲導犬とコミュニケーションをとりながらほめて歩きます。
「これでいいのかな?」と人が不安な時は犬も不安。ウソでも「グッド・グッド」で、犬を安心させ、周囲の様子を改めて確認してからスタート!人が周りにいる様子があれば、周りの人にお手伝いをお願いすることもあります(補助犬に街で出会ったらを参照)。歩いている途中、犬や猫がいても「まっすぐ」と声をかけて盲導犬を歩行に集中させます。
| 家を出て左に曲がる |
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一つ目の角で止まったら「ライト」の指示 |
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二つ目の角は、車や人の流れで信号の判断をして「ストレート」で横断 |
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三つ目の角で止まったら「レフト」の指示
犬や猫など気が散る誘惑があっても「まっすぐ」の声がけで歩行に集中 |
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「横断」の指示で横断歩道を盲導犬が探す |
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左側の花屋の香りがする場所がスーパーの入り口 |
盲導犬の一生
繁殖
盲導犬の育成には、まず、盲導犬に向いた性格の繁殖犬を確保することから始まります。繁殖犬達は、繁殖犬ボランティアのもとで普段は生活しています。

子犬時代
子犬達は、生後2ヶ月まで母犬や兄弟達と暮らし、その後、パピーウォーカーと呼ばれるボランティアのもとで1歳になるまでの約10ヶ月間育てられます。愛情をいっぱい受けて育つことで人に対する信頼感を育み、そして人の社会で生活するマナーを身に付けます。
候補犬になるまで
1歳になると訓練センターへ戻ってきますが、人でいえば17歳程になっています。体も成犬と同じぐらいに成長しています。訓練センターではまず最初に、盲導犬に向いているかどうかの適性評価を3週間かけて行います。住宅街や商店街を歩き、他の犬や猫に気を取られすぎないか、新しい場所で落ち着いていられるか、極端に恐がったり、興奮したりしないか等を見るのです。この適性評価で盲導犬に向くと判断され候補犬になるのは約4割程度です。盲導犬に向かなかった犬達は、一般の家庭でペットとして暮らします。
訓練
候補犬達は、座れ、伏せ、待てなどの基本訓練や、交差点や段差で止まったり障害物をよけて歩く誘導訓練を約10ヶ月間勉強します。

共同訓練
基本訓練や誘導訓練が終了した候補犬は、いよいよ将来の主人となる目の不自由な方との1ヶ月に渡る共同訓練に入ります。この共同訓練期間中に目の不自由な方は、犬との信頼関係の基礎を築きながら、犬の飼育方法(食事・トイレ・手入れの世話等)や、歩行の基本を勉強します。
卒業後
共同訓練が終わり、目の不自由な方に渡って初めて盲導犬が誕生します。そして、卒業してからの1年間が、ユーザーと盲導犬にとって、とても大切な期間になります。ユーザーも盲導犬も初めての事ばかりで戸惑うことがたくさんあります。色々なことを経験しながら少しずつ時間をかけお互いの信頼関係を築いていきます。この期間協会職員は、定期的に自宅を訪問し、よりスムーズに新しい生活が送れるようサポートします。盲導犬として活動出来る期間は、2歳から10歳までの約8年間です。犬の年齢で10歳は、人に換算すると約60歳ぐらいです。
引退とその後
10歳を過ぎた盲導犬は引退し、退役犬ボランティアのもとで余生を送ります。退役犬ボランティアには、一般の家庭のほか、ユーザーが引き続き飼育する場合や、仔犬の頃育ててもらった元パピーウォーカーの家庭で余生を送る場合もあります。
盲導犬として多く使われているラブラドールの寿命は、13歳から15歳程ですが、退役した盲導犬達も寿命は変わりません。
目が不自由ということは?
目が不自由というと全く見えないと想像する方はいませんか? 一言で目が不自由と言っても全く見えないから、見える範囲がとても狭くて見えにくいと言った場合や、中心部分が見えなくて見えずらい場合、あるいは白く反射してまぶしいなど様々です。
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1.通常の見え方
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2.見える範囲が狭い
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3.中心部に欠損がある
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4.白く反射している
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わたしたちは、見ることによって情報の多くを得ています。目が見えない、あるいは見えずらいと、字の読み書きや日常生活、歩くことが難しくなります。人生半ばで視覚に障害を生じた場合、その事を受け入れ新しい生活を始めることは大変です。しかし、見えないことは、何も出来ないことではないのです。
音声がでる機械を利用したり、見る以外の音や手触り、匂いなどを利用する方法を練習し習得することで、見えないことを補い生活することができます。盲導犬との歩行もその一つです。わたしたちは普段、何気なく周りの様子を見ながら歩いています。目を使うことによってまっすぐ歩き、信号を判断し交差点を渡り、今、自分がどこにいてどの方向に進めばいいかを判断します。
この「見る」と言う情報が限られた場合は、視覚以外の音や匂い、足元の変化などの情報を集め歩くのです。その他、盲導犬は様々な目の変わりになる情報を伝えてくれます。(盲導犬の役割をご参照ください。)しかし、盲導犬がいても信号の判断をしてくれるわけでも、行きたいところへ連れて行ってくれるわけでもありません。
もし、盲導犬が、カーナビのように知らない場所へ行き先さえ言えば連れて行ってくれるのなら、目が不自由でなくても多くの人がほしいと思うでしょう。目の不自由な人は、自分が行きたいところまでの地図を頭に描き、盲導犬に指示を出しながら歩くのです。信号の判断も目の不自由な人が、主に車の音を聞いて青か赤かを判断します(進行方向に車の音が流れていれば青、左右に流れていれば赤)。
もし、白い杖か盲導犬を伴った目の不自由な人が立ち止まって困っているような場面 に出会ったら、乗り物の中で席を譲るような気軽な気持ちで、「何かお手伝いは必要ですか?」と、声をかけてください。しかし、場合によっては、援助が必要でないときもあります。
必要でなかったからと言って落ち込むことはありません。次に目の不自由な人に出会ったときに、この経験を活用して困っていそうかどうか判断し、声をかけてください。困ったときに周りの人がすぐに声をかけてくれると思えば、目の不自由な人も気軽に外出できるようになるのです。
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